重いパンチの打ち方!?についてです。
そもそもパンチの重さって何でしょう?
1.拳の重さ、パンチの重さって何?
ボクシングとかでパンチ力がある。
ハードパンチャーだとか聞いた事はありませんか?
有名なところでは、マンガの「はじめの一歩」の主人公の一歩は、パンチが重い。
豪腕ファイターとして描かれています。
よく言うところの「ハードパンチャー」というやつですね。
イメージ的に言えば、一撃のパンチがとても強烈でもらってしまったら、即ダウンしてしまうぐらいな強烈なパンチとかですね。
要するに「パンチ力」があるという事だと思います。
私たちの少年時代は、やはりマイク・タイソンが有名ですね。
ヘビー級の世界チャンピオンで、凄まじい破壊力のパンチを打っていました。
では、パンチ力って一体何なんでしょうか?
機械に向かってパンチして、100kgとか200kgとか数値化してくれるマシンがゲームセンターにありますが、あれで測れるものでしょうか?
コツがわかれば数値自体は出せるらしいので、ちょっと違う気がします。
私はプロと本気のスパーリングをした事はありませんが、上級者、セミプロや引退したプロ選手のミットを持ったことはあります。
それと一緒に練習したり、コツを聞いたりしました。
で、結果分かったことは、ある一定のレベルを超えた人たちは、
みんなパンチが重い!
ということです。
逆に上級者以上で、軽いパンチの人を見た事がありません。
要するにパンチの重さと言うのは、単純に超一流の領域はわかりませんが、上級者以上ならばみんなパンチ重いのです。
という事は、パンチの重さはテクニックなんだと言えると思います。
※まぁ、一定のレベルまではですが、、。
2.プロの世界のハードパンチャー
プロの世界でのハードパンチャーとは、要するにKO率になると思います。
わかりやすくKO率が高い人が、強いのは間違いありません。
とはいえ、KO率が高いからといって、パンチが強いかと言われると、そうとも言えないようです。
下記の記事を見るとなる程と思います。
内山さんはパンチの重さは完全に体の使い方と言い切っています。
内山高志 パンチングマシン驚きの600キロ超え ハードパンチャーの秘訣とは(木村悠) – 個人 – Yahoo!ニュース
ちなみに驚異的なKO率を誇るモンスター井上尚弥も、本人はパンチ力は別に強くないと言っています。
結局のところ、スピード、フットワーク、体力、確実に当てる技術や連打できるテクニック、相手を倒しきるだけのボクサーとしての力量の問題なんだと思います。
3.重いパンチの打ち方
アマチュアレベルのパンチがある力という意味は、パンチが正しく打てるか?という事だと思います。
実は私は、元プロのトレーナーにミットを持ってもらうと、
「パンチが強い」
と言われることが多いです。
確かにミットの持ち合いとかすると、他の「一般会員さん」と比較するとパンチは強いと自分でも思います。
それには少し理由があります。
一般会員としては多少重いパンチが打てる方法を記載したいと思います。
①体重を乗せたパンチ
一番よく言われるのは体重が乗っているか?という点です。
この下の写真を見てください。
牽制のジャブです。
このパンチは当てるだけのパンチで、倒そうとするパンチではありません。
重心は真ん中、もしかするとちょっとだけ後ろです。
要するに軽いパンチです。
では、次に下の写真を見てください。ストレートです。
こちらの写真の体の重心がちょっとだけ前に掛かっているのがわかりますか?
簡単に言えば、体ごとパンチを打っている感じです。
このちょっとだけ前になっているのが、威力を数倍に上げてくれるポイントです。
わかりやすく言うと、下の写真の右足のカカトを見てください。
ストレートの時は、カカトを上げる踏み込みを使うことで勝手に重心を前にして、パンチ力を上げることが重要です。
なのでストレートの時は、右足をちょっと内股くらいに回すだけで、かかとが上がって、その結果、体重が前にかかります。
格闘技の基本は真っ直ぐに姿勢良く立つ事が一番良いとされますが、強いパンチの時はこうした足の使い方とかで体重を乗せると強いパンチが打てます。
これが重いパンチのひとつのコツですね。
ただし前のめり過ぎると、威力は消える&バランスが悪くなり相手の攻撃を受けてしまうので、注意が必要です。
この状態の時に拳を逆に押してみてください。
しっかりと下半身に体重が乗って重心がぶれていなければ後ろに仰け反ったり形が崩れたりしません。この状態のまま強く押されても動じないはずです。
②回転を使ったパンチ
体重を使うのと同じく重要なのが回転(要は遠心力)を使ったパンチです。
まずはジャブです。
このパンチを見てください。
肩の位置をまずは意識したいのですが、完全に左肩を前に出している状況です。
そして下がストレートの写真です。
これは右肩を前に出している状況です。
この上記の2枚の写真がワン・ツーと呼ばれる基本のパンチですが、肩の位置が入れ替わっているのがわかります
左肩が前にあったのが、右肩が前に変わります。
これが回転です。
肩について言いましたが、実際にはお腹、腰、足までも回転を生み出すための要素になります。
要するに、以下の感じです。
・足が右足を回転させて、重心を前に変える
・腰を連動させて左前から右前に回転させる
・最後に腰の動きに連動させて肩の位置を変える
・でも頭の位置は変わらずに回転の中心軸にする
こういった要素を回転を使うことで、パワーを出す事ができます。
フック(横からのパンチ)は回転で打つパンチの最もイメージしやすいパンチですね。
回転力を活かしてパワーを伝えます。
腰も肩も足も回転を瞬間的に作り出すことでパワーがあがります。
フックを打つ時は、回転と遠心力でパワーを生み出します。
これが半端だと、あまり強いパンチは打てません。
要するに体の使い方なんですね。
③腕・肘の使い方
体重と回転を使えたとしても、最終的にパワーを拳の載せるための打ち方ができなければ宝の持ち腐れでしょう。
空手でも言われますが、パンチは拳で打つものではなく、槍のようにして打つとかそんな風なことを言われます。
ボクシングでも基本は同じというトレーナも結構います。
自分の腕を槍に見立てて、ドンと付くイメージにすると確かにパワーが伝わりやすく感じます。これって簡単なようでも微妙に難しかったりします。
そして何より、この腕は重要で拳が弱いと拳が痛くなったり、手首の怪我をしたり肘を痛めるなんてこともあるのです。
だから重心、回転のパワーを相手に伝える力とその力を伝えられるだけの腕と肘の使い方が重要になるのです。
拳から肘、肩の使い方のポイントです。
・拳はナックル(人差し指と中指の拳頭)を確実に当てる
・拳がゴムで引っ張られるように最短で打つ
・手首を痛めないように内側に回して打つ(親指が下向く)
・肘を伸ばしきってから当てない(肘を痛める)
・脇を締めて肘を回転させ、拳を突き出す感じで打つ
・肩を前に突き出すイメージ(肩を入れる)
・脇を締めてまっすぐ最短で打つ
・インパクト(当たる瞬間)時にぐっと拳を握り込む
これらがポイントというかコツですね。
大振りせずにコンパクトに打つ事も重要です。
しっかりと力を伝える事が重要なんですね。
4.まとめ
結局のところパンチの重さ・強さはテクニックだと思います。
とは言っても、プロ野球選手が160キロのスピードを投げる人は限られるように、かなりハイレベルでは色々とあるのでしょう。
ですが、我々アマチュアレベルでは、正しい打ち方を身につけるのが、重いパンチを打つポイントだと思います。
腕がちょうど良く伸びて、回転や重心がピタリと合うと強烈なパンチが生み出せるわけです。
要するに総合的に、ピタリと要素が揃うと強いパンチが生み出せるわけですね。
決して筋力のみの話でもないのが、パンチの重さの面白いところではないでしょうか。
因みに私が何故多少パンチが強く打てるのかと言うと、野球、ゴルフのお陰だと思います。
回転を使うという意味では、実は同じような体の使い方なんです。
みなさんもパンチの重さ?ってどうでしょう?
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