さて、試合出場を申し込んだ訳なのですが、実際の試合経験は当然ありません。
普段やる練習の中にマススパーリング(軽めのスパーリング)を多く取り入れようと考えてはいるものの、実際の試合の戦い方は今一わかっていません。
マススパーリングは勿論ですが、ガチなスパーリングをやったとしても、実はどこかでお互い「倒そう!」という所までは考えていないのです。
あくまで技術を磨くためのもので、ノックアウトしてやろう!という風には思っていない訳ですね。
※プロとかなら違うのかもしれませんが、、、。
スパーリングの度にノックアウトさせられていたら、体にとんでもないダメージが残ってもおかしくありません。危険だと思います。
という事で、トレーナーや上級者に色々と話を聞くわけです。
実際の試合に申し込んでしまったので、対策を教えてほしいと。
すると親身になって教えてくれるトレーナーや上級者がいるのです。
その日は、他の会員さんもあまりいなかった事もあり、トレーナーが戦い方について個別に指南してくれたのです。
基本的なトレーニングはこの2年で色々とやってきました。
マススパーリングもそれなりにはやってみました。
回数は少ないですが、ガチなスパーリングもしてみました。
でも、実際の試合になった時に、一体何を頼りに戦えばいいのか?
私にはわかりません。
トレーナーは勿論元プロボクサーやプロキックボクサーなので、戦い方を知っています。プロのリングでは、その人の特長を活かした戦い方をするのですね。
よく言うのが、ボクシングでいうところのインファイター。アウトボクサーなどのタイプによる違いですね。
但し私たち素人にそんな要素など関係ないのです。
まずもってプロとの違いは実力は勿論ですが、使用する道具やルールが違うのです。
我々アマチュアの試合は、安全が優先されます。
例えば、
・グローブは16オンスのでかいグローブを使います。
・ヘッドギアを装着します。
・レガース(足の脛や甲を守ります。)を装着します。
・3分1ラウンド、2分2ラウンドといった短い時間で試合をします。
・肘(エルボー)打ち禁止
・顔面への膝での攻撃禁止
・首相撲(組みついて戦う)禁止
・回転技(バックハンドブローや後ろ回し蹴り)禁止
こんなルールが存在するのです。
これが何を意味するかお判りでしょうか。
つまりテレビで見るようなプロの試合のようにはなりにくいのです。
一撃必殺という事はあまりありません。
※とはいっても、実際の試合では結構ダウンがありましたが、、。
しかも初心者同士(試合経験3試合以下)の戦いなので、グダグダになりがちです。
この状況下で勝利するにはどうしたらいいのか?聞いてみました。
・とにかく手数・足数を出す事
・多分あれこれ考えられないので、とにかく基本を大事にする事
・3分間で全力で来るのでかなりバテる、それを前提に戦う事
・長いコンビネーションは出せないので、短くまとめる事
・すぐにダウンを取られるので、ガードして後ろに下がらない事
・パンチに走りがちなので、キックもしっかり出す事
・子供の喧嘩(押し合い)のようになるので、メリハリをつけて戦う事
・ビビらない事!気持ちで負けない事!
簡単に言うならば、こんなような事を意識して戦うべきだそうです。
そうは言っても、自分自身のファイティングスタイルを確立したわけでもないので、一体どうやって戦えばよいのでしょうか?
尚も私は聞きました。
トレーナー曰く、意識する事は引かないというのを前提に、
「キックを出していく!」
この事を意識してほしいとの事です。
パンチよりもキックは疲れます。
なので私の立てた戦術は、すべての攻撃に対してキックで終わる事。
しかもキックはハイキック・ミドルキックは捨てて全てローキックを使う!
要するコンビネーションは以下の感じです。
・ジャブ⇒ローキック
・ジャブ⇒ストレート⇒ローキック
・ジャブ⇒ストレート⇒フック⇒ローキック
・ストレート⇒ローキック
・フック⇒ローキック
コンビネーションは色々と練習してきましたが、試合に当たっては上記くらいの基本中の基本のコンビネーションやパンチにローキックを付け足すだけです。
仮にローキックを打ち終わった後に、相手が攻めてこないなら、もう一度短いコンビネーションを打ち込む意識で戦うという事です。
今回の私の作戦はズバリこれです!!
更に戦う上でのコンビネーションは重要ですが、ではどうやってコンビネーションを使えばよいのでしょうか?
「Xの理論」というのを聞きました。
※人によって呼び方はバラバラですが、、。
下の図を見てください。
このように相手選手をXで線を引きます。
この線の反対側の攻撃パターンが有効だという事です。
この図でいうところの、
A ⇒ Dの攻撃
B ⇒ Cの攻撃
C ⇒ Bの攻撃
D ⇒ Aの攻撃
例えば、A ⇒ Dならば
ジャブ ⇒ ローキック
ジャブ・フック ⇒ ローキック
フック ⇒ ローキック
みたいな感じです。
良く上下の打ち分けというのが重要と言われます。
要するにパンチで顔への攻撃をして刷り込んでおいて、いきなりローキックやボディー攻撃をすると相手が対応できずに攻撃が当たると言われます。
これをこのXの反対側を狙う事で攻撃の成功率が上がるという理論です。
上級者になると、これの裏を読んでA⇒Cの攻撃とかもあり得るらしいですが、我々初心者でそこまで考える必要はありません。
という事で、Xの理論を私の基本戦術としてこれから先練習していき、困ったときには、このパターンを思いだそう!!と教えてもらいました。
どうです?なんとなくスパーリングをするよりも、閃きだけで戦えるほど器用でないので、私はこの理論・この戦略を基本に今回の試合に臨もうと思ったわけです!!
実際にうまくいくかどうかは置いておいて、こういった考えを教えてもらって試合を組み立てるというのを考えた時に、心のよりどころとなるのです!
非常にありがたい考え方を教えてもらえたと思います。
試合まで残り25日!徐々に試合に向けて気分は高まります!
ちなみにこの日は、一番汗をかかなかった日になりました。(笑)
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