【キックの大会】①キックボクシングの試合に出場してみた 1ヶ月前 出場決意に至るまで

 

私は30代後半まで格闘技等やったこともありませんでした。

38の時に娘と一緒に伝統派の空手を始め、40になってキックボクシングを始めました。

そしてキックボクシングを始めて約2年が過ぎました。

ある時ボクシングの日本ランキング1位の先生に言われたました。

 

「初心者が多いこのキックボクシングジムの一般会員としては、確かにトップクラス。でも試合に出るにはまだまだ練習不足!」

 

これが私の現在地。

裏を返せば、普通の格闘ジムにおいては「普通か普通以下」であると言う意味かもしれません。

ですが、キックボクシングを始めてからは毎日が楽しくて、週に3回か4回平日の行ける限りのすべての日をジムに通いました。

 

果たして自分は一体どれぐらいの実力なのだろうか?

この2年で本当に上手になったのだろうか?

ずっと疑問に思っていました。f:id:waga186:20180121104817p:plain

 

ちなみに私の通っているキックボクシングのジムはどちらかというと、フィットネス色が強く、初心者や女性が多いジムです。

私同様初心者としてキックボクシングのジムに通っているうちにだんだん面白くなってきて、スパーリング等をやりだす人は全体の10%くらいかそれ以下で、ほとんどはダイエットや健康維持目的でトレーニングでキックボクシングはやるけど、対人の練習はあまりやらないという感じですね。

女性でも結構ハマって週5回~6回通っている人とかもいます。

普通のキックボクシングジムではついていける不安とかそういう感じの人が多いので、ガチでハマる人たちは最終的にジムを移籍したりします。

そんな環境で練習をしておりました。

 

そんな私も1年以上通っていると色々とジムの中で知り合いができてきます。

結局ある程度の実力がある人を誘って一緒に練習しているうちに仲良くなってくるパターンですね。

 

まだスパーリングをやっていなかった頃、ある一人の青年「Aさん」に出会います。

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彼はそれほど上背がある訳ではないのですが、バランスのとれた細マッチョ!という言葉ピッタリ当てはまりそうな体つきからして、素人ではないのがわかります。

その時の練習でミットの持ち合いをしたのですが、体重も私以下であろう彼のパンチとキックはとんでもない重さで、ミットを持っているだけでも苦労するくらいの実力者でした。翌日物凄い筋肉痛になりました。笑

 

その数日後もう一度彼に会った時に、年齢は一回りも下であろうその「Aさん」に私は「弟子入り」をしたのです。

彼の存在はジムの中でやはり有名で、多くのトレーナーが「ああ、あの人ね。上手いよね。」というくらいでした。

学生の頃からキックボクシングをやっていて、プロに近いくらいの実力と評されていました。

 

彼と出会ってから私のジムライフは激変しました。

それまでの初心者クラスを中心としたフィットネス的な練習から個別に対人の練習が多くなっていったのです。

彼は既に何名かのメンバーと一緒にマススパーリングを定期的に実施していました。

当時は出来たばかりの系列ジムであまり人がいなかった事もあり、そこに私も顔を出すことになったのです。

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そこで出会った人達もまた老若男女、色々でした。

会社員、公務員、消防士、元自衛官、コック等など週に一度マススパーリングをする仲間ができました。

私はスパーリングなんてやった事なかったので、最初はかなり戸惑ったものです。

基本的にこのスパーリング仲間たちは、師匠である「Aさん」を中心に集まったメンバーで経験者は誰もいませんでした。

唯一のキックボクシング経験者が「Aさん」であったため、基本的にその場にいる全員の目標は打倒Aさんでした。笑

 

私はこの集まりに参加するメンバーでは一番年上です。

ですが、全く関係なく非常に楽しく、練習して互いに切磋琢磨していたのです。

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ある時、仲間の一人がキックボクシングのとある大会にでる事になりました。

それを皮切りに、続々とみんな試合に出る事になったのです。

そこで初めて減量について、実践練習や試合に向けて、何をする?というのを目の当たりにしました。

当時の私は試合なんて考えもよらなかったのですが、非常に眩しく皆を見ていたのです。

「若いっていいな。」そんな事を正直思ったりもしました。

 

半年の間にこのスパーリング仲間の半数が各々大会に出場しました。

結論から言うと、ほとんどのメンバーは負けてしまいました。

唯ひとり「Aさん」だけは、アマチュア経験豊富な選手にも勝っていました。

試合に勝つという事の難しさを痛感したのです。

何故ならこの時に試合に出たメンバーは皆、私よりも実力が上か同等レベルだったのです。

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そんな周りの活躍を見ている自分自身心のどこかに、「いつかは俺も、、、。」という小さな野望が生まれたのです。

何故ならば、試合を経験した仲間全員が試合を契機に格段にレベルアップしたのです。

先日までの動きと全然変わっていたり、戦い方に戦術性を求めたり、何となく戦う、慣れるという感じではなく、明確なビジョンのようなものを感じるようになりました。

 

更に彼らの言うところの「実際の試合では、、、。」という発言をよく聞きました。

試合経験のない私は、実際どうなんだろう?

どういうふうに思うのだろう?

自分だったらどうするのだろう?

試合を経験したらどうなるのだろう?成長するのだろうか?

ある意味嫉妬にも似た焦りを感じるようになったのかもしれません。

心の中のどこかに「試合に出てみたい」という思いが芽生えたのです。

 

試合に出場するそれを具体的に考えたのは、今年の正月です。

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 今年の最初に、こんな目標を立てたのです。

この中に、アマチュアのキックボクシングの大会に出る!という目標を立てたのです。

 

目標を立てたものの、実際にそれをやろうと具体的なプランのないまま迎えた9月のある日、ジムでチラシを見かけたのです。

「2018年11月 キックボクシングの大会出場選手募集」

ずーっと出たいという思いもありましたが、正直この時迷いました。

その時の私の体重は170cm69kg 試合に出るには64kgまでなので、5kg2ヶ月落とす必要があるのです。

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2ヶ月5キロか、、、。

それをやれるかどうかダイエットを実施してみました。

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結果は敢え無く失敗。

ほとんど体重変わらず10月になりました。

 

1ヶ月で5キロ、、、。試合に申し込むには非常に迷います。

もしも減量ができず試合自体ができなかった場合、対戦相手にまで迷惑をかけてしまいます。

対戦相手もその日に向けて、体重を落としたり練習を重ねる努力をします。

その努力すら裏切ることになると「簡単に試合に申しこもう!」という気にはなりません。 

ましてやスパーリング仲間のプロでもないのに結構壮絶な減量を見ていると、あんなのが現実に私にできるのか?という気にさえなります。

 

 そんな申し込もうか、申し込むまいか迷っている時に、驚愕の事実が判明しました。

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なんと64キロ以下と勝手に思い込んでいたのですが、なんとこの大会のライト級は62.5kg~67.4kg以下だったのです。

つまり69kgの私は、2キロも痩せれば試合に出られるわけです。

2キロなんて正直、無駄に体重が重い私レベルであれば、ちょっと追い込めば1日で痩せれます。

しかも62.5kgから5キロも差があるので、62.5kg以下のクラスの出場はほぼ無理です。今の私に最適なクラスに出られるワケです。

という事で、体重の問題はクリアされました。

 

次の問題は、仕事です。

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私は営業職なので、正直顔を張らせてお客さん先に行くことはできません。

あくまで趣味のキックボクシングなので、仕事が第一です。

これはどんなにキックボクシングが面白くて、好きだったとしても変わりません。

ハイキックをもらって鼻が折れたとか、顔がパンパンに腫れてしまったら、仕事になりません。

ですが、ヘッドギアありで16オンスグローブで1ラウンドのみの試合です。

これで顔が腫れ上がる程打ち込まれるのだろうか?

ジムのトレーナーに聞いたら、そこまで打ち込まれたらアマチュアの試合はスタンディングダウンを取られるという事で、そんなにリスクはないのではないかと思いました。

更に、試合は土曜日でしたので、週明け月曜日に有給休暇を申請しました。

流石に2日あればある程度顔が腫れたとしても引いているだろうと思ったわけです。

こうして仕事面の課題もクリアしました。

 

 

そして最後の問題。これが一番大きな障壁。

「奥さんの許可」です。

マススパーやスパーリングもそうですが、怪我のリスクは確かにあります。

ただし技術を磨く場ではなく、技術を競う場である試合においては、正直怪我のリスクは高くなってしまいます。

本気で打つわけですから、脳震盪、打撲、打ち身、下手をすれば骨折だってありえます。

一応一家の大黒柱、小学生の子供もいる訳で怪我で仕事ができない何て事になったら、身も蓋もありません。

私は恐る恐る奥さんに聞きました。

私「11月なんだけどさ、キックの試合があるんだけど、出ていいかな?」

妻「キック?何曜日?どこでやるの?」

私「土曜日で、新宿の方」

妻「ふーん、いいんじゃない。遠いから私たち(妻・娘)応援にはいかないけど。」

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なんとあっさりと許可が下りました。

ちなみに妻はキックボクシングの試合がどういうものか知らないのでしょう。

空手の試合は何度か見たことがあるので、それに近いものと思ったのかもしれません。ちなみに試合当日の朝、出かけるときに奥さんから「骨折だけはしないように!」と言われたので、ある程度危険があるのはどうやらわかっていたみたいです。苦笑

 

いずれにしてもこうして許可と数々の課題が解決できたので、私は早速試合を申し込んだのです。申し込んだ以上、後戻りはできません。

試合までちょうど1ヶ月前でした。

ここから1ヶ月は私の人生でも結構「濃い1ヶ月」を過ごす事になったのです。

 

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