中年素人の私が40才からキックボクシングを2年続けたので試合に出てみたシリーズです。キックの試合編3話目です。
今回は試合開始1分~2分までの中盤でのできごとを書きたいと思います。
前回までの話はこちら
試合は中盤戦に入ります。
たったの3分の話ですので、中盤戦といっても単純に2分の時間帯の話です。
それでも尚色々とあるのですね。
開始1分まででダウンを奪い、試合はかなり優位な状況です。
ですが、相手はノーダメージな上に果敢に攻めかかってきます。
私は迷いましたが、応戦すべきか、勝ちを取りに行くべきか。
開始2分に入って、少し間を取って過ごしたのですが、心のどこかに
「やはり勝ちたい!」という思いがありました。
このまま無理せずにいれば勝てると思ったのですね。
つまり「守り勝とう!」と思ったのです。明確に決めたわけじゃないですが、そう思ったので、自然と試合はそう言うふうになりました。
※この判断は良かったのか悪かったのか、率直な感想を後でお話します。
さて、開始二分ふと思いつきました。
そういえば、全然コンビネーション出してないなと、、、。
ある意味「守り勝とう」と決めたからこそ冷静にそう思ったのだと思います。
要するにがむしゃらに攻めるのではなく、冷静に勝利を収めようと思ったのです。
そこで思い出しました。
さんざん練習したローキックに繋げるコンビネーションを出そうと。
そうと決まれば、こちらから仕掛けます。
ローキックの間合いには、コンビネーションを入れながら持っていきますので、まずはジャブが届く距離まで近づきます。
相手選手は私の動きが変わったので、少し警戒しているようです。
これは上から見た画像です。
↓これは後ろから見た画像
↓そしてこれは正面からの画像です。
この間合いの取り合いは先に攻撃されたら攻撃パターンが狂います。
なんとしても先に攻撃を仕掛ける必要があります。
瞬間的に防御から攻撃パターンの切り替えができるほど器用なら良かったのですが、私には無理ですので、先に攻撃パターンを決めた上で攻撃してみます。
パターンは、「ワン・ツー・ローキック」の基本のコンビネーションです。
①まずはワン(ジャブ)を打ちます。
でもこれは普通のジャブじゃなくて、フック系のジャブです。
恐らく相手選手は一瞬フック系である事に「普段とは違う」と意識が行くはずです。
↓上から見た画像
感じ的には全く効かせるつもりもなく、何ならガードをあえて叩きます。
スピードのみで全く重さは載せません。
↓続いて後ろから見た画像
↓正面から見た画像
相手選手は徹底して顔をガードをしてきますので、意識を上に持っていくことには多分成功しているのだと思います。
②続いてツー(ストレート)を打ちます。
といってもいつもの強めのストレートでは無く、あくまでローにつなげるための攻撃なので、ガードされても問題ありません。
↓上から見た画像
相手選手はガードしているので、触れる程度のストレートです。
というか、ストレートのタイミングで実はもう蹴りの体制に移行しています。
右足を振り上げるところですね。
↓後ろから見た画像です。
ストレートを打ちつつ、右足を打ち込む準備をしています。
↓ 正面からの画像
ストレートは見せかけなのですが、相手選手はパンチで来ると思っているので、恐らく蹴り技には無警戒に近いはずです。ここでパンチからの蹴り技へ繋げる時間がかかってしまうとバレてしまうので、極力急いでける必要があります。
でも単に足を当ててもあまりダメージはないので、できればしっかりと打ち込みたいところです。そこが難しいのですが、、、。
③ロー(ローキック)を打ち込む!
見せかけのツー(ストレート)から時間をかけずに打ち込みます。
ローキックは下から、横から、上から打つ事ができます。
上から打ち込む方が強い攻撃になる事が多い気がします。
今回は上の攻撃(見せかけ)を仕掛けているので、どうせなら強めに上から打ち込みたいですね。
↓上から見た画像です。
直前の練習で、さんざん練習したコンビネーションのローキック!
ついに出すことができました!
本当は全ての攻撃にローキックを付けるという戦術でしたが、やはり簡単には行きませんね。でもここで出せたのは良かったです。
何故なら、まともに打てたのはここだけです。それ以外は全部カットされてしまいました。
↓後ろから見た画像
わかりにくいですが、割と上から打ててるローキックです。
本当は毎回ローキックで終わりたかったのですが、、、。
↓正面からみた画像です
ローキックの手応えはあったと思います。
上下に打ち分けるとやはり攻撃パターンは読まれづらくなりますし、目で追いかけては間に合わないレベルのスピードで打ち込むと結構当たりますね。
スパーリングでさんざん練習したのですが、試合でやるのはやはり難しいと感じました。
さあ、ついに個人的に練習を重ねたワンツーローキックのコンビネーションが出せたわけですが、次の瞬間相手選手が一気に間合いを詰めてきました。
ところがやはり相手選手は基礎体力があるのでしょうか?打たれ強いのでしょうか、私の放ったローキックは結構会心の当たりだったにも関わらず、全く動じた素振りがありません。
こちらは前蹴りで距離を取ろうとしますが、お構いなしに突っ込んできます。
それどころかすごい勢いでロープ際まで一気に追い詰められます。
ロープを背負うというのは、こういう場合に起こるのですね。
相手の勢いに押されて、気がついたらロープ際という感じです。
やはりこの相手選手は、強打と体力が持ち味なんだと思います。
目の前をかすめるフックは、ビビります。16オンスのグローブじゃなくて、ヘッドギアなしだったらより冷や汗ものですね。一撃必殺だと思います。
ですが、私も今回はスリップに近いとはいえ、たまたまダウンが取れたので距離を取っていますが、タイプ的には似たタイプです。
華麗にスピードを駆使して戦う器用なタイプではありません。
泥臭くも打ち合いの方が多分自分にはあっています。
あっという間にロープ際に押し込まれ、連打を受けます。このままだとスタンディングのダウンを取られる可能性が高いです。
なので、打ち合いに応じます!
打ったり打たれたり!これぞ求めていたモノだったかもしれません。
打ち合いの中でコンビネーションが決まりました!
①まずはジャブ!
②続いてストレート
③次にフック!
④またまたストレート
⑤最後にフック!
なんとこれまでまともに出せなかったコンビネーションが出せました!!
それもなんと5連打!!
ジャブ、ストレート、フック、ストレート、フック!!これは気分が良い攻撃ですね!
綺麗に当たったという訳じゃないのですが、こうして連打をする事で、危機的状況から脱することができました。
相手の連打ももらいましたし、こちらのコンビネーションも当たったし、これでイーブンでしょう!!
一旦相手選手の波状攻撃が終わりまして、少し間をとります。
本当はこういう打ち合いをしたかったのだろうと思うのですが、相手選手のフックをコメカミあたりに2、3発もらったのは、少々不用意に打ちに行ったかなと反省ですね。
ぼーっとした訳ではないですが、油断はできないぞと思います。
後で動画を見ると、ガードが全然できていないのが原因ですね。
打ち合いでもしっかりガードを固める事ができたら、きっともっと有効な攻撃ができたでしょうし、楽に試合を進められたと思います。
というか、連打を受けている時って、相手の腕がどこから出ているのかふと分からなくなることがあります。
なんか手が複数あるのではないのか?という感じですね。
ということで、ここの90秒から120秒くらいの打ち合いは、非常にスリリングな展開になりましたが、追い込まれたのでやむを得ず打ち合いに臨みましたが、やはりリスクが有るなと思いました。
相手選手の動きが一切衰えないというか、バテてる感じがしないので、打ち合うのは少々得策ではないかなと感じます。
試合はいよいよ終盤の2分を経過します。
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